大阪堺市出身!国家の安全保障や国益優先の信念を貫く行動派!

日本のこころを大切にする党 西村眞悟

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月曜評論 眞悟の憂国

平成15年4月号

三月初旬のワシントンで、拉致被害者の家族は、アメリカ政府、議会の幹部達と会った。彼等は、異口同音に北朝鮮による日本人拉致を、「許しがたい。これはテロだ」と言った。

彼等は、日本人拉致が被害者と家族を日々新たに苦しめる「現在進行中のテロだ」という家族の訴えに同意し、被害者救出運動のシンボルマークであるブルーリボンを横田早紀江さんから胸に付けてもらって会談を終えたのだ。

同じ家族は日本に帰ってから、日本の外務大臣に会った。そして、ワシントン訪問報告をして、「北朝鮮による日本人拉致は北朝鮮のテロか」と尋ねた。川口外務大臣は、数十分いろいろとしゃべったが、ついに拉致がテロだとは言わなかった。外務大臣は、日本人を百名以上拉致して大韓航空爆破などのテロの道具として使い、核弾頭ミサイルを開発して「東京を火の海にする」と恫喝した北朝鮮の独裁者に対して、拉致をテロだと言わずに、「交渉」し、解決のため「努力」していると言うのだ。家族の心の中に、外務大臣と外務省に対する絶望と殺意が渦巻いた。

思えば、昭和五十二年九月のダッカハイジャック事件のとき、日本政府は「人の命は地球よりも重い」と言い訳して、テロリストに屈服した。そして、服役・拘留中の九名の過激派を六百万ドルの現金を持たせて釈放し、真正なパスポートまで用意してダッカに送り出したのである。

この十日前の同じく九月、石川県警は久米裕を拉致して北朝鮮に連れ去った北朝鮮工作員を現行犯逮捕していた。そして、この犯人の自供と暗号解読により、警察は北朝鮮による組織的な日本人拉致の驚くべき陰謀を察知したのである。しかし、政府(福田赳夫内閣)は何ら動かず、この陰謀は実行されるにまかされた。そして、二ヶ月後の十一月に新潟から横田めぐみさんが拉致され、以後翌年八月までの間に、十一名が拉致されたのである。

ダッカハイジャック事件と同時期に我が国を襲った拉致という一連のテロは、テロリストの要求には一貫して屈服する日本政府の姿勢により何の障害もなく成功した。以後、二十五年を経た今日に至るまで、日本政府は外務大臣の姿勢でも明らかな様に、テロ国家・テロリストと戦う決意を持たず、被害者である国民を放置しているのだ。

日本政府は、二十五年前、「人の命は地球より重い」と言い訳しながら、人の命を苦もなく奪うテロリストを世界に放した矛盾を無視して恥じることがなかった。しかも同時期、十名を越える日本人が北朝鮮に連続拉致されているのに、彼等の人命は無視していたのだ。この日本政府の無責任さを点検すれば、政府はテロの被害者の側にいるのではなく、加害者側のテロの幇助の側にいると判断すべきである。そして、これは我が国の政治風土に根ざした病根なのだ。この病根は、テロリストと同様に、地球上から除去すべきである。

人権擁護、自由、平和。これは、戦後政治のスローガンである。しかし、政府とこのスローガンを声高に叫ぶ党派や議員ほど、最大の人権侵害で自由の剥奪である「北朝鮮による日本人拉致」に無関心であった。今、同じ無関心派が、アメリカによるイラク攻撃を「NO WAR」と非難して、高校生まで動員して平和派を演出している。しかし、彼等は独裁者サダム・フセインがイラク人一万人を毒ガスで殺害しても無関心であった。さらに、日本人が拉致されても北朝鮮人民が三百万人餓死させられても無関心であった。彼等は、警察官が持つ武器は非難しても、殺戮者が武器を持つことを非難しない。結局、政府及び与野党を問わない日本の平和派とは、独裁者・スターリン主義者、殺戮者の味方なのだ。